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名前

       svnserve.conf - svnserve に対するリポジトリ設定ファイル

書式

       repository-path/conf/svnserve.conf

説明

       svnserve.conf は、 リポジトリごとに svnserve デーモンの動作を制御します。 このファイルは、 リポジトリのサ
       ブディレクトリ conf に置きます。

       ファイルの全体的な構造は、 Subversionユーザー構成ファイルの構造と同じです。 最上位にセクションがあり、 セ
       クションを表す単語を角カッコで囲みます。  各セクションの配下では変数を定義します。 その書式は "変数 = 値"
       とします。 行頭が '#' から始まる行は無視されます。 svnserve.conf  では今のところ、  "general"  というセク
       ションただ 1 つが用いられていて、 以下に示す変数がサポートされています。

       anon-access = none|read|write
            未認証ユーザーのアクセスレベルを設定します。 write アクセスは、 リポジトリに対するすべての操作を許可
            します。  read アクセスは、 コミットやリビジョンプロパティの変更以外の操作を許可します。 none アクセ
            スは、 アクセスを拒否します。 デフォルトのレベルは read です。

       auth-access = none|read|write
            認証ユーザーのアクセスレベルを設定します。 アクセスレベルは、 上と同じものを用います。  デフォルトの
            レベルは write です。

       password-db = filename
            パスワードデータベースの場所を設定します。 filename は、リポジトリの conf ディレクトリからの相対パス
            とすることができます。  デフォルト値はありません。  パスワードデータベース全体の形式は svnserve.conf
            と同じです。 ただし利用されるセクションは "users" ただ 1 つです。 そしてセクション内に指定される変数
            がユーザー名であり、 その値がパスワードです。

       authz-db = path
            オプション authz-db は、 認証ルールを定めたファイルの場所を指定するものであり、 このファイルにより、
            パス (path) ベースのアクセス制御を実現します。 path には、 リポジトリの conf  ディレクトリからの相対
            パスを指定することもできます。  リポジトリの相対的な URL (^/) を使うか、 Subversion リポジトリ内のテ
            キストファイルを示すための file:// URL を使うことができます。 この設定にデフォルトはありません。  こ
            の authz-db を設定しなかった場合、 パスベースのアクセス制御は行われません。

       realm = realm-name
            リポジトリの認証領域  (authentication realm) を設定します。 2 つのリポジトリが同一のパスワードデータ
            ベースを利用するのであれば、 領域は同一でなければなりません。 その逆もまた同様です。  この関連付けに
            より、  クライアントは複数のリポジトリに対して、 ただ 1 つキャッシュされたパスワードを利用できるよう
            になります。 realm 値のデフォルトは、 そのリポジトリの uuid です。

       以下に示す svnserve.conf の例では、 認証ユーザーに対して read アクセス、 匿名ユーザーに対してアクセス拒否
       を設定しています。 また同一ディレクトリ内にある passwd データベースを設定し、 領域 (realm) 名を定義してい
       ます。

        [general]
        anon-access = none
        auth-access = read
        password-db = passwd
        realm = My First Repository

       ファイル "passwd" の例は以下のとおりです。

        [users]
        joeuser = joepassword
        jayrandom = randomjay

関連項目

       svnserve(8)

                                                                                                svnserve.conf(5)