Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       nginx — HTTP およびリバースプロキシーサーバー、メールプロキシーサーバー

書式

       [-?hqTtVv] [-c file] [-e file] [-g directives] [-p prefix] [-s signal]

説明

       (発音は  “engine  x”)  は、  HTTP  およびリバースプロキシーサーバー、  メールプロキシーサーバー、汎用的な
       TCP/UDP プロキシーサーバーです。 高性能、安定性、豊富な機能セット、簡単な設定、リソースの低消費という特徴
       が知られています。

       オプションは以下のとおりです。

       -?, -h         ヘルプを表示します。

       -c file        別の設定ファイルとして file を用います。

       -e file        別のエラーログとして file を用います。 特別な設定値 stderr があって、 これは標準エラーへの
                      出力が行われます。

       -g directives  グローバル設定ディレクティブを設定します。 “例” のセクションを参照してください。

       -p prefix      プレフィックスパスを設定します。デフォルトは /usr です。

       -q             設定テストを行う際、 エラーではないメッセージは省略します。

       -s signal      マスタープロセスにシグナルを送信します。 引数 signal には、 stop, quit, reopen, reload  の
                      いずれかを指定します。 以下に示す一覧は、 これに対応するシステムシグナルです。

                      stop    SIGTERM
                      quit    SIGQUIT
                      reopen  SIGUSR1
                      reload  SIGHUP

       -T             -t と同様です。 ただしこれに加えて、 設定ファイル内容を標準出力に書き出します。

       -t             実行は行わずに、  設定ファイルのテストだけを行います。 は、 設定ファイルの文法チェックを行
                      い、 設定ファイル内から参照されているファイルの読み込みを試します。

       -V             のバージョン、 コンパイラーバージョン、 configure スクリプトのパラメーターを表示します。

       -v             のバージョンを表示します。

シグナル

       のマスタープロセスは、 以下のシグナルを取り扱います。

       SIGINT, SIGTERM  すぐにシャットダウンします。
       SIGHUP           設定を再ロードして、  新たな設定を用いた新たなワーカープロセスを起動します。  そして古い
                        ワーカープロセスは、 適切にシャットダウンします。
       SIGQUIT          適切にシャットダウンします。
       SIGUSR1          ログファイルを開き直します。
       SIGUSR2          実行ファイルをその場でアップグレードします。
       SIGWINCH         ワーカープロセスを適切にシャットダウンします。

       ワーカープロセスに対して、  通常の制御を明示的に行う必要がない場合には、 さらに以下のシグナルもサポートし
       ています。

       SIGTERM          すぐにシャットダウンします。
       SIGQUIT          適切にシャットダウンします。
       SIGUSR1          ログファイルを開き直します。

デバッグログ

       デバッグログを有効にするには、 デバッグ機能が含まれるように ビルドを再構成します。

             ./configure --with-debug ...

       そして error_log のログレベルを debug に設定します。

             error_log /path/to/log debug;

       特定の IP アドレスに対して、 デバッグを有効にすることもできます。

             events {
                     debug_connection 127.0.0.1;
             }

環境変数

       環境変数 NGINX は、 が内部で利用しています。 これはユーザーが直接設定するものではありません。

ファイル

       /var/run/nginx.pid
               のプロセス ID を保持します。 このファイルの内容は機密情報ではないため、  だれでも見ることができま
               す (world-readable です)。

       /etc/nginx/nginx.conf
               メインの設定ファイル。

       /var/log/error.log
               エラーログファイル。

終了ステータス

       終了ステータスは、 正常処理時に 0、 処理失敗時に 1 です。

       テストの設定ファイルとして  ~/mynginx.conf を指定します。 そして PID に対するグローバルディレクティブを用
       いて、 ワーカープロセス量を設定します。

             nginx -t -c ~/mynginx.conf \
                     -g "pid /var/run/mynginx.pid; worker_processes 2;"

関連項目

       ドキュメント: http://nginx.org/en/docs/

       疑問や技術サポートの必要がある場合は、 http://nginx.org/en/support.html に問い合わせてください。

開発経緯

       の開発は 2002 年に開始しました。 初めての公開版は 2004 年 10 月 4 日にリリースしています。

著者

       Igor Sysoev <igor@sysoev.ru>

       このマニュアルページは、 もともとは Sergey A. Osokin <osa@FreeBSD.org.ru> が、 世界中から寄せられた  のド
       キュメントを取りまとめた結果として記述しました。

Debian                                             2020/11/05                                           NGINX(8)