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名前

       pppoe.conf - adsl-start(8), adsl-stop(8), adsl-status(8), adsl-connect(8) で使われる設定ファイル

説明

       /etc/ppp/pppoe.conf  は  Roaring  Penguin の ADSL スクリプトの 設定情報が書かれたシェルスクリプトである。
       pppoe.conf は adsl-* というシェルスクリプトのみで使用され、 pppoe 自体には使用されない点に注意すること。

       pppoe.conf にはシェル変数の指定が書かれる。 変数とその意味は以下の通りである:

       ETH    ADSL モデムに接続されているイーサーネットインターフェース (例えば eth0)。

       USER   ADSL ユーザー ID (例えば b1xxnxnx@sympatico.ca)。

       SERVICENAME
              空でなければ、pppoe-S オプションに渡される。 使用したいサービスの名前を指定する。 通常は空にし
              ておくべきである。

       ACNAME 空でなければ、pppoe-C オプションに渡される。 接続するアクセス集信装置の名前を指定する。 通常は
              空にしておくべきである。

       DEMAND 数値を設定すると、 要求があった時点で接続を開き、DEMAND 秒後に接続を閉じる。 no に設定すると、要求
              ごとに接続を行うのではなく、 常に接続したままにする。

       DNSTYPE
              NOCHANGE, SPECIFY, SERVER のいずれか 1 つである。 NOCHANGE に設定すると adsl-connect は DNS 設定を
              全く変更しない。 SPECIFY に設定すると /etc/resolv.conf を DNS1 と DNS2  の値に書き換える。  SERVER
              に設定すると    usepeerdns    オプションをつけて    pppd    を実行し、    /etc/resolv.conf    から
              /etc/ppp/resolv.conf へのシンボリックリンクを作成する。

       DNS1, DNS2
              DNSTYPE=SPECIFY を使った場合の DNS サーバーの IP アドレス。

       NONROOT
              NONROOT=OK  (厳密にこの通りで、空白やコメントがあってはならない)  という行が設定ファイルにあると、
              root 以外のユーザーが pppoe-wrapper を使って 接続を開いたり閉じたりするのが可能になる。 ラッパープ
              ログラムは rp-pppoe-gui パッケージを インストールした場合にのみインストールされる。

       USEPEERDNS
              "yes" に設定すると、adsl-connectusepeerdns オプションをつけて pppd を実行する。 こうすると、接
              続先  (peer) から DNS サーバーのアドレスを取得し、 新しい /etc/resolv.conf ファイルを作成する。 そ
              れ以外の場合、adsl-connect     はこのオプションをつけずに     pppd     を実行するので、pppd/etc/resolv.conf を修正しない。

       CONNECT_POLL
              adsl-start  が新しい  PPP  インターフェースの起動を  チェックする時間間隔  (秒数)。  0  に設定する
              と、adsl-start は単に  PPP  セッションを初期化するだけで、  起動に成功したかを確認するために待たな
              い。

       CONNECT_TIMEOUT
              adsl-connect  が新しい PPP     インターフェースの起動に失敗して セッションを終了させるまでに待つ時
              間 (秒数)。

       PING   adsl-start が PPP インターフェースの起動を待つ間に、 CONNECT_POLL 秒毎に表示 (echo) する文字。

       FORCEPING
              adsl-start が PPP インターフェースの起動を待つ間に、  CONNECT_POLL  秒毎に表示  (echo)  する文字。
              PING と似ているが、adsl-start の標準出力が 端末 (tty) でなくても表示される。

       PIDFILE
              adsl-connect  のプロセス ID が書かれるファイル (例えば /var/run/pppoe.pid)。 さらに 2 つのファイル
              ($PIDFILE.pppd と $PIDFILE.pppoe) には、 それぞれ pppdpppoe のプロセス ID が入る。

       SYNCHRONOUS
              同期 PPP を使うかどうか (yes または no)。 同期 PPP は n_hdlc ライン制御機能 (discipline)  を備えた
              Linux  マシンでは安全である。 (モジュールディレクトリに "n_hdlc.o" というファイルがあれば、 ライン
              制御機能を備えている)。 他の (OS の) マシンや n_hdlc ライン制御機能を備えていない  Linux  マシンで
              は、  ユーザーモードクライアントで不明または解決できない競合条件があるので、 同期 PPP は推奨されな
              CLAMPMSS
              TCP セッションの advertised MSS を「固定 (clamp)」 する値。 デフォルトの 1412 が良い。

       LCP_INTERVAL
              pppd が LCP echo リクエストパケットを送る時間間隔 (秒数)。

       LCP_FAILURE
              ここで指定された回数だけ LCP echo リクエストに返答がないと、 pppd は接続が切れていると判断する。

       PPPOE_TIMEOUT
              pppoe が活動も観察しないままこの秒数が経過すると、 pppoe は終了する。

       FIREWALL
              NONE, STANDALONE, MASQUERADE のうちのいずれか 1 つ。 NONE の場合、adsl-connect  はファイアウォール
              ルールを何も追加しない。  STANDALONE の場合、既存のファイアウォールルールを消去して スタンドアロン
              マシン用の基本的なルールを設定する。 MASQUERADE の場合、既存のファイアウォールルールを消去して  イ
              ンターネットゲートウェイ用の基本的なルールを設定する。 マシン上でサービスを実行している場合、 簡単
              なファイアウォールスクリプトでは不十分である。   独自のファイアウォールルールを作り、FIREWALL   を
              NONE に設定する必要がある。

       PPPOE_EXTRA
              pppoe に渡すその他の引き数。

       PPPD_EXTRA
              pppd に渡すその他の引き数。

       LINUX_PLUGIN
              空でなければ、Linux カーネルモード  PPPoE  プラグインの完全なパス  (一般には  /etc/ppp/plugins/rp-
              pppoe.so)。 これを指定すると、Linux 2.4.x システムで adsl-connect に Linux カーネルモード PPPoE を
              使わせる。   これは実験的なものでサポートされていない。   このプラグインを使うと、adsl-connect  は
              CLAMPMSS, PPPOE_EXTRA, SYNCHRONOUS, PPPOE_TIMEOUT を無視する。

       別々の PIDFILE を設定してそれぞれの設定ファイルを使えば、 複数の PPPoE 接続を管理できる。  adsl-startadsl-stop の引き数として、 その設定ファイルを指定するだけでよい。

関連項目

       pppoe(8), adsl-connect(8), adsl-start(8), adsl-stop(8), pppd(8), adsl-setup(8), pppoe-wrapper(8)

4th Berkeley Distribution                       21 February 2000                                   PPPOE.CONF(5)